2021-01-02 空海 読書 高村薫著。新潮社刊。 日本における仏教は鎮護国家のための手段として時の権力者によって用いられた。 やがて民衆にとって現世利益の幻想投影装置となり 寺社は民衆からの収奪組織となった。 現代における信仰も同様。 いつの時代も生きるということは辛いこと。 何らかの救済手段を持つことが個人にとって有益であるなら それを否定することはできない。 その感情を金儲けの手段として使う連中がいることもやむを得ない。