幸せになるための中国語講座

中国語と太極拳の学習記録

高倉健ドラマ チロルの挽歌

高倉健主演のドラマを続けて観たのだが

山田太一原作・脚本の本作はさきの早坂暁のものよりも

格段に優れた作品であった。

寂れゆく炭鉱の街にテーマパークを建設しようということで

出資した鉄道会社の技術者である高倉健が赴任してきたら

そこには男と逃げた妻がいた。

経済の構造転換の中で人の生活がギシギシと音をたてて

変化を迫られているさまが見事なまでに凝縮されて描かれている。

家族、夫婦、男と女の関係のあり方も陳腐な常識を超越して問題提起している。

「不倫」報道で騒いでいる人たち、なんて愚かなのだ。

 

風の谷のナウシカ

最初から通して見るのは何十年ぶりかなのだろう。

大抵は仕事から帰ってきて、ラスト30分くらいを観ていた。

改めて観ると、ナウシカは完全に軍人である。

格闘技、銃器取り扱い、戦闘機操縦、舞台指揮、救命救急術、

それらを熟知し実践できる。

宮崎駿にとっての理想的な人間とはまさにそのような

全人的能力を兼ね備えた人物なのだろう。

そして、風の谷は「未来少年コナン」のハイハーバーのように

環境重視のコミューンであり

当然のように自衛武装をしている。

そこには中国の人民公社が本来的に目指そうとした

姿が理想的に描かれている。

今回の放映にあたっては、マスク姿が現在のコロナ禍を予見したかのように見る向きもあるが

今現在においても作品の持つ現在性というのは

そもそも生産性至上主義の資本主義が行き着く先を予見していたことにあるだろう。

クリスマス・キャロル

ディケンズのクリスマスキャロルは何度も映画化されているが、Amazonで 1938年版が上がっていたので見た。もちろんモノクロ。

スクルージは過去、現在、未来を見ることで、自身の吝嗇、傲慢、偏狭さを改心する。

特撮映像が当時としては凄かったのだろう。

ディケンズ作品はほかにも上がっているので観てみよう。